どーも、はやぴーです。
久しぶりの更新になります。
新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大していく中で、アメリカの中央銀行FRBが0.5%の緊急利下げを行いました。
それにもかかわらず、その日のダウ平均の終値は前日比マイナス785ドルの大幅下落。
翌日にはまた大きく値を戻し、1100ドル以上値上がりして取引を終了しましたが、その後はさらに大きな下落が続いています。
今回はFRBが0.5%の緊急利下げをしたにもかかわらず、株価が大幅に下落している理由について考えてみたいと思います。
緊急利下げの衝撃
新型コロナウイルスの感染拡大によって株式市場は大暴落していたので、FRBが利下げに動くのではないかというのは事前にある程度予想されていました。
特に2月28日にはパウエル議長が「経済のために適切に行動する」として利下げを示唆しており、声明発表前は一時1000ドル以上下落していた株価も持ち直します。
さらに週明けには日銀やイングランド銀行が協調的な緩和姿勢を示したこともあり、アメリカ株は1293ドルの急騰。これは一日の上げ幅としては史上最高みたいですね。
少なくともこの時点ではFRBの利下げ姿勢はマーケットから好感されていたと考えていいでしょう。
3月18~19日に開催されるFOMCでの利下げが意識されたと思われます。
しかし3月3日になるとFRBが突如緊急の利下げを決定。
しかも利下げ幅は0.5%!
これまでFRBは0.25%ずつ段階的に利下げしたり利上げしたりしてきましたが、今回は一気に0.5%とはかなり思い切りました。
しかしマーケットの反応はというと、発表直後こそサプライズで上昇したものの勢いは続かず、結局785ドルの大幅下落となりました。
利下げ後に下落した理由
さて本題の利下げ決定後に株価が下落した理由ですが、様々な情報やニュースを見る限り主に以下の4点かと思います。
- すでに織り込まれていた
- より警戒感を煽ってしまった
- FRBの弾切れ懸念
- 感染拡大は終息していない
1つずつ見ていきます。
すでに織り込まれていた
これはそのままですね。
先ほども言ったとおり、ある程度の期間暴落が続いていたので、極端に言うと市場が中央銀行待ちみたいになっていたのではないかと。
僕みたいな素人個人投資家でさえFRBはまだ動かないんかな~なんて思いながら見てたので。
そんな中で利下げを示唆して日銀なんかも協調的な姿勢を見せたことで、株価はその時点で爆上げしてしまったと。
したがって実際に利下げを決定しても、タイミング的なサプライズはあったかもしれませんが、利下げ自体はすでに織り込んでいたという事かと思います。
より警戒感を煽ってしまった
多くの人がこのタイミングでの利下げに驚いたと思いますが、それがネガティブサプライズ的に作用してしまったという事ですね。
パウエル議長としては、FOMCを待たずして迅速に対応したつもりでしょうが、逆に不安を増大させてしまう結果になったのではないでしょうか。
むしろそこまで緊急に動かなければならないほど、状況は悪化しているのかと市場に意識させてしまったかもしれません。
FRBの弾切れ懸念
昨年の夏以降、「予防的利下げ」として数回の利下げが行われてきました。
今回利下げしたことで、まだ利下げの余地は残されているとは言え、FRBの政策手段が確実に弾切れに近づいていることが懸念されたのは間違いないでしょう。
特に冒頭で述べたように、これまで0.25%ずつの利下げだったのが、今回は一気に0.5%と踏み込んだ分、より追い込まれた格好になりました。
感染拡大は終息していない
結局これが一番大きな理由かと思います。
そもそも今回の世界同時株安の直接の原因って何?って考えると、金融危機が原因ではなく、新型コロナウイルスなわけですよ。
したがってこれが終息しない限り、株価の回復は難しいと考えています。
今後の展望
最後に今後の株価について個人的な展望を書いてみます。
上記で述べたとおり、今回の下落の一番の原因は新型コロナウイルスの感染拡大にあると思われるので、とにかくそれ次第かと。
で、肝心の感染拡大の状況はと言うと、僕は専門家ではないので数字からしか判断できませんが、この記事執筆時(2020年3月8日)では少なくとも欧州では沈静化の気配は全く見えず、それどころか感染のペースが急速に上がっているようです。
中でもこれまで問題とされてきたイタリアだけでなく、ドイツ、フランス、スペインなどの感染拡大が目立ちます。
また世界経済にとって最も重要なアメリカでは徐々に感染者が確認されるようになり、個人的にはこれから感染者が増加していくのではないかと予想しています。
特に先週はスーパーチューズデーでたくさんの人々が集まる機会が多く、これから2~3週間の間にどうなるのか非常に気になるところです。
アメリカは日本のように国民皆保険制度もありませんし、医療費も高額なため一般の国民は簡単に医療機関を利用しないようです。
最近ではインフルエンザで1万4千人が亡くなっており、今回のウイルスが本格的に流行する可能性は高いと考えられるのではないでしょうか。
あくまで数字上ですが、中国の発表を信じるならば中国国内の感染拡大は沈静化に向かっているように感じますし、日本も感染者は依然として増えているものの、死亡者数が爆発的に増えているわけでもないのでピークに近い状況にあるのではないかと個人的には考えています。
しかしヨーロッパもアメリカもこれから感染が急速に拡大していく可能性が高いので、本格的な株価の回復はまだ先ではないかと予想します。
というかこの状態で下手に底値ねらいで買いに入るのは非常に危険だと思いますね。
もちろんこれは医療の知識もない素人の僕の個人的な予想に過ぎませんので、投資判断は自己責任でお願いします。
まとめ
今回の暴落の原因は金融危機などではなくウイルスによるものなので、基本的に新型コロナウイルスの感染拡大が終息しなければ、まだ株価は下落するというのが僕の現時点での個人的なスタンスです。
逆に言えば、感染拡大が終息すれば短期的には大きく反発すると思われます。
ただ日本株に関しては、反発の力がどのくらいあるのか正直微妙ですね。
反発するにはするでしょうが、期待し過ぎないほうが良いかもしれません。
その理由はまた別の記事で詳しく書くつもりですが、簡単に言うとやはり日本経済の景気後退入りがほぼ確実なこと、そして利下げの余地をまだ残しているFRBに対して日銀にはもう手が残されていないということ。
これら2点の理由から、短期的な反発はあっても日本株の先行きは明るいとは思えません。
いずれにしても、今は新型コロナウイルスが落ち着くまでは静観していようと思います。
何度も言いますが、あくまでこれは僕個人の予想に基づく判断ですので、投資は自己責任でお願いします。