7月26日、アメリカの中央銀行にあたるFRBは連邦公開市場委員会(FOMC)において、金利の維持とバランスシート縮小を行う考えを示しました(参照:ロイター)。
FRBがバランスシート縮小の時期をいつにするのか、など方向性を探る上で重要な声明となりますので、確認してみたいと思います。
物価上昇について若干慎重に
今回の会合では事前の予想通り、金利は据え置かれました。
ロイターの記事によると、FRBとしては経済は緩やかに拡大し雇用は堅調であると認識しているようです。
しかし、物価については基調インフレは低下しており物価動向を注視するとして若干慎重な見方を示しました。
まあこれは当然ですよね。以前の記事(アメリカの消費低迷の兆候と停滞するトランプの政策)でも書いたとおり、これだけ明確に数ヶ月に渡ってコアPCE、コアCPIともに減速が続いているわけですから。
一方で景気は今後、力強さを増すと考えているようです。
物価上昇が鈍化を続け小売売上高が連続して減少するなど、個人消費低迷の兆候が見える中でなぜ今後の景気が力強さを増すと考えられるのか、個人的にはちょっと疑問です。
製造業関連の指標が割りと良かったので、その影響もあるんですかね?
バランスシート縮小開始の時期は?
肝心のバランスシート縮小の開始時期についてですが、比較的早期に実行に移す意向のようです。
う~ん、比較的早期っていつなんだ?(笑)
とりあえず、前回6月に発表した計画通りに進めるみたいですね。
ロイターの記事によると、これを受けて市場関係者の間では9月にバランスシート縮小が開始される見方が強まったようです。
ただ前回は今年中と言っていたのを今回は比較的早期にと変えたんですよね。
なんとなくぼやけさせて、市場の反応を見ようってことなんですかね?
で、十分織り込まれていると判断した時点で縮小が開始されるんじゃないでしょうか?
結局いつになるのかは予想してもわかりませんが、とりあえず今のところ9月に実施される可能性は高いと思うので警戒が必要かと思います。
まとめ
今回の声明の僕個人の印象としては「あ~、やっぱり本当にやるんだ・・・」でした。もちろんバランスシート縮小のことです。
この声明が発表された後、長期金利が下がり、ドルが下落しました。
依然として時期は不透明ですが、FRBが改めてバランスシートを縮小する意思を表明したにもかかわらず、市場は低金利とドル安という不可解な動きをしています。
正直、現在の市場の動きは僕のような素人個人投資家にはちょっと難易度が高そうです。
幸い、今は保有している株数も多くはありませんし、変に欲を出さずにじっくりとこの状況を眺めていようと心に決めた今日この頃です(笑)。